ソフト/ハードウエア企業の方へ

おしどり

 

国内には視覚障害者が30万人いるといわれています。そのうちパソコンを使っている人は10万人。そのほとんどがインターネットに接続してさまざまな情報を得ています。

見えないと使えない製品

現在市販されている製品(ソフト/ハード)のほとんどは視覚障害者が使うことを考慮して開発されているわけではないので、たとえばパソコンソフトでは、メニューや表示されるメッセージが全て画像になっていたり、見栄えをよくするために複雑な構造であったり、マウス操作だけを前提にしていてキー操作に対応していない・といったものが多くあり、音声ソフトがあってもそれを活かせるアプリケーションが、きわめて限られています。

 またハードウエアでは、操作の全てをタッチパネルで行う構造になっているものや設定を画面のメニューで選ぶものや、スイッチ類が指先で触れても区別しづらいなどの製品は、視覚障害者が全く使うことができないか、とても使いにくいものになります。

ちょっとした対応で多くの潜在ユーザーが

 しかし、ほんのちょっとした対応をするだけで上記10/20万人単位の視覚障害者ユーザーが購買意欲を起こす製品となる可能性があることを知っていただきたいと思います。

パソコンソフトの一例

 もともと ms-dos時代にはエディタで有名で、Weindows用にも高機能エディタを市販されている企業の製品で携帯電話とパソコンをリンクするソフトがあります。
このソフトを試用してみたところ、ほとんどの機能を音声でも使うことができましたが、一部のリストコントロールを読み上げないので、メーカーに対応をお願いしてみたところ、すぐに対応していただきました。その結果全ての機能を音声でも使うことができるようになり、この情報が視覚障害者関係の複数のメーリングリストに流れて話題になりました。

ハードウエアの一例

 あるメーカーではICレコーダーのメニューを音声で読み上げる機能をつけて販売していて、多くの視覚障害者は会議の録音やMP3の再生の唯一の機器として使っていましたが、別のメーカーがその後に販売した同類の機器にもメニューを音声で読み上げる機能があることを、あるユーザーがたまたま見つけて、これがメーリングリストに情報として流れて、その機器を使うユーザーが増えました。

 また、ある有名なサウンドプレーヤーは視覚障害者では全く使えないといった情報がメーリングリストに流れたので、視覚障害者はあのサウンドプレーヤーは使えないと私も思っていました。 あるとき偶然そのメーカーの方とお話しながらその機器を使わせてもらったとき、画面上のボタンの上に指で触れるような突起をつけるだけで、音楽を選んだり聞いたりする基本的な機能は視覚障害者でも使えるようになることがわかりました。

こういったメーリングリストなどに流れる情報についてメーカーの方は、とても驚かれたと同時に、ちょっとした工夫でより多くの人が使える製品になることが 目からうろこが落ちる思いであったと言われました。

 メーリングリストやホームページで、これは音声では使えないといった情報が流れれば、おそらくその製品をあえて買う人はいないでしょう。しかしちょっと工夫するとこれとこれは問題なく使えますよ・・といった情報が流れれば数千/数万といった潜在ニーズが増える可能性があります。

製品をテストして、視覚障害者が使用する上での問題点やアイデアを提供することができます。新しいニーズの開拓にどうぞお役立てください。
アプリケーション開発者およびメーカー関係者からのご相談をお待ちします。

 製品開発のアドバイスや使用テストなど、気軽にご相談ください。

■ 西尾PCサポート

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 パソコンソフトを音声対応にするためのSDKが無償で提供されています。

(株)高知システム開発


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